33.  年収90万円東京ハッピーライフ:お金の勉強!【要約】

今回は「年収90万円東京ハッピーライフ」を学びます。

収入は多ければ多いほど幸せになれると思っていましたが、少ない収入でも工夫しだいで毎日が快適に過ごせて、自分なりの幸せを実感できることを教えてくれます。

本書はお金の勉強というよりも、お金に対する価値観やお金との向き合い方を学びます。

著者紹介

・著者: 大原 扁理(おおはら へんり)

・1985年愛知県生まれ、東京都在住。高校卒業後、3年間引きこもり、海外ひとり旅を経て、隠居生活を始めました。本書は2016年初版発行ですが、この時点で隠居6年目です。木食行(木の実だけ食べて暮らす修行)に憧れているそうです。 

著者はビジネスや株で儲けて、アーリーリタイヤしているわけではありません。宝くじも当選していなければ、親の遺産があるわけでもありません。20代で隠居して、わずかな収入で生活して、人間と関わらず隠居しています。

幼い頃から空気が読めず、周囲と話を合わせられず、社会や集団行動が辛くて悩んでいました。

高校卒業後、私生活で他人と会うのを一切やめ、生活費を稼ぐためのアルバイトだけはしていました。

それ以外の時間は図書館で借りた本を読んだり、映画を観たり、料理を作ったり、掃除をしたり、寝たり起きたりの生活です。

実家から東京に引っ越してきたときは杉並区で7万円以上の家賃のところに住んでいましたが、現在は多摩地区の2万8千円のワンルームに引越しました。

忙しすぎる仕事を辞め、現在は週に2日介護の仕事をしています。

結論

 

”社会的成功から乗り遅れまくったら、不幸になるどころか毎日が楽しすぎる!進学、就職、結婚といった「ジョーシキ」っていったい何だったんだろう。”

”大切なのは、「好きなことで生きていく」じゃなくて

「イヤなことで死なない」こと。”

本書の内容 

第一章・ハッピーライフの基本とは

”「どうすれば自分が幸せか?」を自分自身が知っていること”

わたしたちは子供の頃から親や学校から「ふつう」や「当たり前」を刷り込まれています。

この、世間の「ふつう」や「当たり前」ほど、ぼんやりして当てにならないことはありません。

著者は「自分の実感を基準にしたほうがいい!」と言っています。

自分の実感を基準にしたほうが、なにか変化があっても、人のせいにしなくてすむし、長い目で見ればずいぶんラクに生きられるからです。

そんな著者が毎日をどんなふうに実感しながらすごしているのか?

一日の暮らしぶりを紹介します。

(朝)

・夏は朝陽に早く当たりたいので6~7時に起きる

・冬は8時すぎくらいまでふとんに入って、陽が昇って自然に気温が上がるのを待つ

・冷暖房を一切使わない

・ふとんの中で、枕元のラジオでニュースや天気予報を聞く

・起きたらまずは窓を開けて部屋の空気を入れ替える(新しくなった感じで、良い1日が始められそうな気がするから・・・)

・湯たんぽのお湯で洗顔

電気ケトルで白湯をつくる(つくっている間にラジオ体操をする)

・白湯を飲みながらブログの更新、メールチェック

・朝ごはんは、パンとリンゴジュース(冬は野菜と豆腐のコンソメスープ)

・自由時間(読書、足湯、日記を書いたり)気ままに過ごす

(昼)

・昼ごはんは、蕎麦か中華麺(具は(冬)人参としょうがをすりおろしたもの(春)自分で摘んできたヨモギとか・・)

(午後)

・散歩がてらスーパーや農家の直売所で野菜の買い物

・図書館へ行く

・掃除をする

(夜)

・17時ごろ夕飯(玄米、お味噌汁、漬物、おかず一品) 腹6分目が調子いい

・ふとんをかぶりながら読書する

・無料動画サイトで映画を観る

・1日を振り返り「今日も平穏無事に過ごせてありがたいなー」と思う

・ラジオをつけっぱなしにして寝る

itteki
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このような毎日だったら、気持ちが本当にラクだね。

『みんなも著者を見習って隠居しよう!』

というお話ではありません。

外野がとやかく言っても、自分が本当に好きなことを優先するために、今置かれた状況でどうすればいいのかを考えるのが大切!

 

itteki
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どうすれば自分は幸せなんだろう?

自分はどんな生活をしたいのかな?

一度立ち止まって考えてみよう!

 

第二章・フツーって何?

進学とか就職ってしないと生きていけないんでしょうか?”

進学しないといけない!とか

就職しないといけない!とか

それ自体のプレッシャーで「辛い」と感じる人もいます。

”やりたいことを探せ!”

”好きなことを見つけろ!”

ってなんだか疲れちゃいますよね・・・

著者はこう言っています

好きなことなんかしなくても、今すぐ見つけなくても、もっと言えば死ぬまで見つからなくったって、別にいいじゃないですか。大事なのは、嫌いなことで死なないこと。

進学か就職か、さもなくば会社でも興さないと生きていけないんじゃないか、と焦っている人へ。進学や就職をしなくても、社長になって一旗あげなくても、意外と生きて行けるもんですよ。

出典:p.30

itteki
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自分は何が好きなのか?と考えるより

やりたくないものを探して、どんどん消去していこう!

”フツーって何かな?”

フツーってなんだか漠然としてますよね?

常識に従うのがフツー?

ルールを守るのがフツー?

itteki
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みんなと同じことがフツー?

当たり前!ってこと?

著者はこう言っています

・仕事は食っていけるだけにする

・旅行は行きたいと思うなら行く

・好きな人がいれば一緒にいる

・手持ちのお金で買えるものだけで生活する

”世の中の当たり前に従わなくていいんです”

”もっとシンプルにいこうよ!”

出典:p.55

itteki
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自分の実感に従って、シンプルに考えるのがいちばんだね!

第三章・衣食住を実感する暮らし

「食」で、ひとはつくられる

”現代の人は食べることをないがしろにしすぎている。機械的に食べて胃をふくれさせている

金銭的、健康的、精神的に自分が納得できるところとして、

昔ながらの日本食に行きつきました!しかも平民が食べるような粗食です!

玄米菜食中心で、玄米、お味噌汁、漬物、納豆やサバ味噌煮、たまにギョーザなどです。

粗食をしたらこう変わりました!

粗食をしたらこう変わった!

・肉を食べなくなった(競争とか勝負と無縁の生活で肉離れとなったらしい・・・)

・肉を食べなくなって、欲も減った(食欲、睡眠欲、性欲、物欲、金銭欲 必要な分だけ)

・怒りがなくなった(他人が何しようが本当にどうでもいい)

・毎日快眠快便

・一日の食費が300円ぐらい

itteki
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健康的、経済的にも粗食の自炊がいちばんだね。

「衣」を、生活から考える

”「何を着たいか?」ではなくて、生活に裏打ちされた「着るべきもの」がおのずと決まってくる”

「衣」で大事にしていること

・服は流行に左右されないスタンダードなもの

・着心地が良くて、飽きがこない

・仕事着にも普段着にも出来る動きやすい服装

・汚れてもすぐに買い替えられる価格帯

・どこにでも売っているようなものでオッケー

・基本的にラクな部屋着

・足元はサンダル・スニーカーとか軽くて歩きやすいもの

・アクセサリー類は一切しない

・家でガンガン洗えるもの

・年中着回せるもの

・収納が少ないので、入るだけの服しか持たない

・服を選ぶことに時間を取られない

・服装よりも姿勢が大事。立ち方、座り方、歩き方

itteki
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とってもシンプルだね。

最後の「服装よりも姿勢が大事」は共感しました!

「住」は、恋人のようなもの

”家にいて幸せと思えたら人生の半分は幸せも同然です。だって家にいる時間って、人生の中でもかなり長いですよね。”

著者はこれまで7万円以上の家賃のところに住んでいましたが、現在は2万8千円のところで隠居しています。

・5畳ワンルーム。バス、トイレ、ロフトまで付いている(ここは天国か!)

・駅から徒歩20分(誰も訪ねて来ないから嬉しい!)

・スーパー、コンビニも周辺に無い(いっぱい歩ける!)

なによりも雨とか雪の日でも屋内にいるから全然濡れないと考えるだけで嬉しくなるそうです。

家に求めるのは

・治安が良く、騒がしくない

・地味に静かに、目立たず暮らせる

・家賃のためにあくせく働かなくていい

・掃除が楽しくできる適度な広さ

itteki
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最初のひとり暮らしの物件の探し方を教えてくれたよ!

【最初のひとり暮らしは?】

・最初の部屋は、お試し期間1~2年と決める

・職場や学校に1時間以内で通える

・収入の3割ぐらいの家賃

・近所の商店やクリーニング屋さんに周辺の治安や、事故物件ではないことを聞こう

・住んでいるつもりで周辺を歩き、雰囲気が好きか確かめる

・ネットで探すならアットホームがオススメです

itteki
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お試し期間の1~2年で、自分にちょうどいい生活水準がわかると思うよ。

第四章・毎日のハッピー思考術

働くということ

上京してきたばかりの頃、働きまくって、稼いだお金の大半が生活費と税金に消えていた。お金は今よりずっと稼いでいたけど、余裕はなく、どうひいき目に見ても幸せとは思えなかった。”

著者は

必要なお金が少なければ少ないほど、働かなくていい

まずは、生活費のかからない方向に頑張って、そこから労働を減らしていこう

と言っています。

心構えとして・・・

① まず物欲を減らす・・・そもそも本当に欲しいかどうか自分を疑う

② 工夫して生活する・・・外食は控えて自炊。野菜は食べきる。自転車で生活。寒くても暖房はつけず厚着。

③ 「欲しいもの」ではなく「必要なもの」だけを買う・・・欲を減らすことに欲を出す。

④ 週に最低何日働けばいいか逆算&実践

itteki
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著者の家計ってどんな感じなんだろう?

一ケ月の生活費】    

◆家賃・・・・28,000円

◆共益費・・・1,500円

◆固定費・・・15,000円(光熱費、ネット)

◆食費・・・・10,000円

◆その他・・・5,000円~10,000円

最低限に切り詰めれば、月60,000円台くらいだそうです。

itteki
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自分の生活費を把握すると、どのくらい働いたらいいのかが見えてくるね。

低所得者にとっての税金・年金

itteki
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税金や年金はどうしてるんだろう?

著者の年収はだいたい100万円以下だそうです。

行政にも無視されて、所得税の通知は来ないし、住民税も免除になっているそうです。

年金も全額免除です。

所得が少ない人は年金の免除の申請ができます。

国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度について】

●保険料を納めることが困難な場合

ご本人からの申請によって保険料の納付猶予または全額、もしくは一部(4分の1、半額、4分の3)が免除になる制度があります。

 

免除の割合に応じて、一定の年金額が保障されます。

例えば、全額免除の期間は、保険料を納めなくても、年金額が2分の1保障されます。

※免除の手続きを行わず未納の場合は保障されません。

出典:日本年金機構

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小労働、低消費の人にとってはありがたい制度だね。

将来について

”「将来どうするの?」という質問をものすごくされるんです。”

itteki
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著者にとっての将来とは?

・将来を考えたときに、個人として出来ることって、結局毎日をただシンプルに、きちんと生きていくしかないんじゃないかなあ

・毎日をただきちんと生きていると、今日のこの日に、今までのことも将来のことも全部ちゃんと含まれている。

・今この瞬間を大切に生きること。

出典:P.180-181

あんなに将来のほうを向いて頑張って働いても何も残らなかったのに、自分も周りの人も大切にして、目の前の日々を倦まず弛まずコツコツ生きてたら、将来の不安、どっかいっちゃった。

出典:P.183

itteki
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一日、一日を大切に生きることの積み重ねが、著者にとっての将来なんだね。

まとめ

”社会的成功から乗り遅れまくったら、不幸になるどころか毎日が楽しすぎる!進学、就職、結婚といった「ジョーシキ」っていったい何だったんだろう。”

”大切なのは、「好きなことで生きていく」じゃなくて

「イヤなことで死なない」こと。”

 

ひとの中で生きている以上、どうしても常識とかルールに縛られてしまいますよね。

しかも人によって捉え方が違うから面倒クサイ!

ならいっそ人と関わることがなければ・・・

著者のように、なかなか人と関わらないってことは出来ませんが、

こんな生き方もあるんだ・・・と思える一冊でした。

まずは自分の「イヤなこと」を洗い出してみてはどうでしょうか?

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この記事があなたの人生に少しでもお役にたてればうれしいです!

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます。

以上、「年収90万円で東京ハッピーライフ」の要約でした!